COLUMNコラム
- 2025.12.27
- 空間デザイン
【View of FIND vol.9】人気事例の間取り解説
「View of FIND」とは?
リノベーションについて、FINDデザイナーの意見、考えをつづるコラムです。
普段どのような視点で設計を行っているか、ご紹介します。
目次
はじめに
今回は工事前と工事後を見比べながらリノベーションのポイントを解説します。
日常に潜む小さな不便を見直し、心地よい暮らしを実現する方法として、
リノベーションはあります。
Before
After
A様は、築年数の経過に伴い気になっていた水まわりの交換を機に、リノベーションを決意。
「せっかくやるなら内装も自分好みに整えたい」との思いと、息子さんの独立を機に
“これからの暮らしに合った住まい”を考え始められました。
お客様のご要望をもとに、設計士ならではのこだわったポイントをご紹介していきます。
1.LDK空間を広げる工夫
リビング、ダイニングは、長細い一つの空間で、キッチンも壁で閉ざされた空間でした。
壁を撤去した凹んだ空間にソファなどの置き家具の居場所へ。
広がりを感じる空間へと変貌しました。
窓と窓のあいだにあった壁を撤去したことで、より明るい空間に。
建具で空間を仕切るのではなく、新しい壁でゆるやかに間仕切ることで、
空間に広がりを持たせられたのがポイントの一つです。
収納場所として使っていた和室を、サービスルームに置き換え、壁の位置を変えること、キッチンを間仕切る壁を取り払うことで、より広がりのある快適な空間へと生まれ変わりました。
グレーを基調に空間全体の色味を統一し、キッチンを広げてパイプスペースも有効活用できたことで、動線も快適になりました。
2.要望を最大限実現する
元々は1つの部屋だった場所を、寝室(洋室2)と土間空間として作り変えるプランを提案。
空間としても決して大きくないため、現地での入念な実測をもとに計画していきました。
新たにできた洋室2は、狭さがちょうどよく、落ち着く空間として、友人からも好評で、
”こもれる部屋”として楽しめる空間となりました。
新たにできた土間空間は、玄関まわりの使い勝手を向上させてくれました。
通路幅が狭いと、荷物の出し入れに支障をきたし、使い勝手が悪くなります。そのため、洋室2との空間を考慮に入れ、バランスの取れた幅を設定することが重要です。
空間的に2つの場所を確保するためには、壁や天井を解体した際に、現地で細かく実測しながら部屋の広さや使いやすさなど複数のことを検討しながら新規の壁の位置を決定していきました。ご要望のものなどを事前にヒアリングし納まるかどうかも設計のポイントになります。
今回はA様邸でお施主様のご要望に対して、どのようにご提案を行ったかをご紹介いたしました。
リノベーションを行うことは、普段過ごしていた空間とは別物のような空間に生まれ変わる選択肢の一つです。
施工事例はこちらからご覧いただけます。
物件探しやリノベーションでお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者
