COLUMNコラム
- 2026.05.12
- デザイン
Design & Accent ~キッチン編02/空間的な視点について解説~
目次
はじめに
Design & Accentは、FINDのお勧めする素材やデザインについてご紹介するコラムです。
今回は、空間の中で大きな割合を占めるキッチンまわりに焦点をあてご紹介します。
ポイントを一つ一つ丁寧に紐解きながら、理想の空間づくりのヒントをお届けします。
配置の工夫について
キッチンの配置を考える際、デザイン以上に重要なのが「動線」と「効率」です。
一般的に語られる「3つのルール」を踏まえ、使い勝手の良い空間づくりを行っています。
1. 「ワークトライアングル」を意識する
キッチンでの作業効率を左右する最も重要なルールです。
「シンク(洗う)」「コンロ(加熱)」「冷蔵庫(出す・保存)」の
3つの点を結ぶ三角形の動線を適正な距離で結ぶのが基本になります。
長すぎると移動が多くなり、短すぎるとスペースに余裕がなくなってきます。
2. 収納物をグループごとに分けて配置する
作業の流れに沿った収納を行うことで、効率が劇的に向上します。
「食材」「食器類」「カトラリー」「調理道具」にジャンル分けを行い、
使う場所の近くに使うものを収納しておくと便利です。
(例:コンロ周りにはフライパンや調味料、シンク下にはザルやボウルなど)。
3. 収納スペースに余裕を持たせる
詰め込みすぎない収納が、取り出しやすさと整理整頓を維持します。
空間に少し余裕を持たせ、異なるグループのものを混在させず、
腰から目線の高さの収納ゾーンには、
使用頻度の高いものを配置すると利便性が向上します。
大切なのは形式にとらわれることではなく、
「誰がどのようにそのキッチンに立ちたいか」というご家庭の特色に合わせて、
メリットを伸ばし、デメリットを補う配置計画を行うのが重要です。
どこに配置するかで空間の雰囲気や印象、使い方もがらっと変わります。
キッチン編01に掲載した内容を踏まえ、事例をもとに解説していきます。
・壁際に寄せる/コンパクトに、実用的に
Ⅰ型キッチン・L型キッチン
汎用性の高いI型とL型は、何を優先するかで決まります。
コストと広さ重視ならI型、調理効率と収納力重視ならL型。
どちらも「サイズ感」と「家電の配置」をセットで計画することが、
理想の空間作りのポイントです。
①抜け感と柔らかな光を意識した住まい
水回りはコンパクトにまとめることで暮らす場所を広く取り、
上手に「内」と「外」の空間を分けています。
収納量もキッチン収納でまかない切れる量で計画、かつ通路を大きく
確保できるので、次の動作にスムーズにつなげることができます。
(出典:https://www.a-find.jp/work/121)
②洗練されたジャパンディな空間
お部屋に馴染むマットホワイトで統一した、こだわりのフルオーダーキッチン。
生活感を抑えたミニマルなデザインながら、ダイニングへのスムーズな動線と、
調理器具の取り出しやすさを両立した機能美あふれる設計です。
(出典:https://www.a-find.jp/work/132)
③お気に入りのインテリアに囲まれた暮らし
キッチンは既存の壁付けI型キッチンを活かし、扉のカラーを変更や設備の交換、
背面タイル張りを施し、使い勝手とデザイン性をプラスしています。
既存空間の広さを活かしたゆとりある間取りに、そしてお好みのインテリアアイテムが
映える空間を目指し設計しています。
(出典:https://www.a-find.jp/work/110)
・真ん中に設ける/回遊性を持たせた間取り
アイランド型キッチン
アイランド型キッチンは、家族やゲストと一緒に料理を楽しみ、
「住まいの中心」としてキッチンを活用したい方に最適なレイアウトです。
スペースの配分や収納、清掃面をしっかり計画することで、
開放的でスタイリッシュな空間を実現できます。
①モダンなエレガントさと、開放感の実現
L字型で奥まっていたキッチンをゆったりと使えるアイランド型として計画しました。
回遊性を持たせ、広がりを感じるキッチン空間としています。
キッチン背面に取り入れた大判タイルはFINDの提案で取り入れたものの一つであり、
ワンランク上の空間に仕上がりました。
(出典:https://www.a-find.jp/work/135)
②どこにいてもお気に入りと出会える空間
家事動線を徹底的に見直し、最小限の動きで整う住まいに。
リビング・ダイニングへの動線も改善され、日常の動作がスムーズになりました。
随所に設けた飾り棚は、実用性だけでなく、お気に入りの小物を愉しむ彩りの空間
を演出しています。
(出典:https://www.a-find.jp/work/113)
・パントリーとつなげる/収納量を確保する
Ⅱ型キッチン・ペニンシュラ型キッチン
Ⅱ型は効率を極める「リズム感」。ペニンシュラ型は家族とつながる「開放感」。
キッチンは「広ければ良い」というものではありません。
お料理のこだわりや生活感をどこまで隠したいかなど、ご家庭ごとの暮らしの
特色に合わせて選ぶのが、満足度を高めるポイントです。
①細部までこだわり抜いたリノベーション
キッチンの通路幅をしっかり確保しつつ、奥に作ったパントリーに
家電や食材をたくさん収納することができます。
キッチンの配管スペースを有効活用し、ベンチとして使うことで植物を置いたり、
ちょっと腰をかけたりなどさまざまな用途に活用することも可能です。
(出典:https://www.a-find.jp/work/128)
②家族の暮らしに寄り添う「帰りたくなる家」
住まいの中心にグラフテクトのL字型キッチンを配し、家族が自然と集まる空間を目指しました。
家電類は奥まった収納部へ集約。生活感を徹底して抑えることで、
シンプルかつ存在感のある美しいLDKを実現しています。
(出典:https://www.a-find.jp/work/142)
おわりに
キッチン選びで大切なのは、流行以上に「今の暮らしにフィットするか」という視点です。
実例のルールに縛られず、ご家族ごとの最適なバランスを見つけることが重要です。
設計のプロとして、理想を叶える快適な空間づくりをサポートいたします。
ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者
