COLUMNコラム

民泊リフォーム・リノベーションは何から始める?費用やポイント解説

「民泊リフォーム、リノベーションは何から始めたらいいの?」
「おしゃれな民泊にするポイントは?」

そんな疑問をお持ちではありませんか?

空いている物件や空室を利用して民泊をはじめたくても、何からするべきか悩んでしまう方も多いですよね。

そこで本記事では、民泊リフォーム・リノベーションの流れや、費用目安について解説していきます。

また、おしゃれな民泊を作るポイントも紹介していますので、これから民泊を始める予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。


目次

1.民泊のリフォーム・リノベーションは何からはじめる?

民泊とは、一般家庭の住宅の一部、または全部を旅行者などに貸し出すサービスのことです。

「自宅の一部を民泊として貸し出すためにリフォームをしたい」と考えた際には、まず民泊にかかわる法律である『住宅宿泊事業法』を確認しておく必要があります。

法律上で問題がないと分かった後には、どんな宿泊者を対象とするのかターゲットを決め、予算を決めていくのがおすすめです。

例えば、外国人観光客をターゲットにするなら和室を取り入れたり、ファミリー層をターゲットにするなら自炊スペースを確保するなど、どんな人を想定するかによりリフォーム・リノベーションの内容も変わってきます。

2.民泊リフォーム前に確認しておくべきポイント

民泊リフォームを行う前に確認しておくべきポイントは、以下の3つです。

・住宅宿泊事業法を確認しておく
・消防法令、旅館業法を確認
・集客方法を決めておく

順に説明します。

(1)住宅宿泊事業法を確認しておく

民泊リフォームを行う前には、最初に『住宅宿泊事業法』を確認しておきましょう。

住宅宿泊事業法とは、2018年6月15日に施工された民泊の営業形態に関する法律です。

住宅宿泊事業法の民泊の条件は以下の通りです。

・住宅の定義(現に人の生活の本拠として使用されている家屋、入居者の募集が行われている家屋など)に当てはまる物件である
・設備条件と居住条件を満たしている
・人を宿泊させる日数は1年間で180日以下

住宅宿泊事業法では、上記の条件を満たし、なおかつ民泊の営業を行う都道府県へ届け出を出すことが義務付けられています。

また、宿泊者の衛生の確保、安全の確保、周辺地域などへの対応も必要となる点にも注意しておきましょう。

参照:国土交通省「住宅宿泊事業法(民泊新法)とは?」

(2)消防法令・旅館業法を確認

民泊リフォーム前には、消防法令・旅館業法も確認しておくべきです。

それぞれの詳細は、以下の通りです。

消防法令火災を未然に防ぎ、住宅を火災や自然災害から保護するために定められた法律
住宅用火災警報器(住警器)の設置や、誘導灯の設置、防炎物品の使用、定期的な点検などが必要となる
参照:総務省消防庁「防火対策の推進等」
旅館業法旅館業の業務の適正な運営を確保することや旅館業の健全な発達を図るなどをもとに、公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することを目的に定められた法律
年間180日以上経営を行う民泊は、旅館業に該当する
参照:厚生労働省「旅館業法について」

リフォームを行う前に、法律や規則を確認し違反がないかをチェックしておくようにしましょう。

(3)集客方法を決めておく

民泊リフォーム前には、どのようにして集客をするかなど、お客様を呼び込むための方法を決めておくのがポイントです。

近年はSNSの普及により、インスタグラム、TikTok、X、などを活用し、集客する方も増えています。

自分の得意な方法、効果的なスタイルで集客を行い、リフォーム費用が損になってしまわないよう計画を立てておきましょう。

3.民泊リフォーム・リノベーションのポイント6選

民泊リフォーム・リノベーション工事のポイントは、以下の通りです。

・内装デザインにこだわる
・設備を充実させる
・寝室にこだわる
・外観のメンテナンス
・安全性を確保する
・ランニングコストを考えておく

それぞれ順に解説します。

(1)内装デザインにこだわる

民泊リフォームでは、ターゲット層に刺さる内装デザインにこだわるのがポイントです。

民泊は外国人観光客の利用が多く見込めることから、写真などで魅力を伝える必要があります。

そのため、一目で見てわかるような綺麗でこだわりのある内装は人を惹きつけやすく、予約にも繋がります。

また、内装デザインのイメージを固めるには、多くのリフォーム・リノベーション実例を見ておくのがおすすめです。

個性的な物件、おしゃれな内装から真似できるポイントを参考にし、唯一無二のデザインを実現してみてください。

(2)設備を充実させる

民泊リフォームは、設備の重質さも重要なポイントです。

一般的に、民泊で必要になる設備は以下のものがあります。

・キッチン
・浴室
・洗面設備
・トイレ
・消防設備
・アニメティ

民泊の予約は多くがAirbnbやBooking.comなどの予約サイトを通じて行われるため、どのような設備が揃っているのか一目で比較することが可能です。

特にキッチンなどにはレンジ、オーブンなどの設備が使いやすく設置できる間取りにリフォームしておくのもおすすめです。

他の物件との差別化を図るためにも、充実した設備で快適に暮らせる空間を提供しましょう。

(3)寝室にこだわる

民泊リフォームでは、旅の疲れをしっかり癒せるようなこだわりの寝室を作るのもポイントです。

例えば、寝室がベットを入れても余裕のある広さになっているか、布団を敷く場合は間仕切りを設置し休める空間にするなど工夫が必要です。

多くの人が出入りすることになる民泊だからこそ、物件雰囲気のテーマに合わせた寝室プランを練るのがコツです。

また、コンセントなどが使いやすい位置に配置できているかなどもチェックしながら、安心して過ごせる寝室を目指してリフォームしましょう。

(4)外観のメンテナンス

民泊リフォームでは、物件の第一印象ともなる外観のメンテナンスもポイントです。

内装がいくら綺麗であっても、一目見た時に古びた外観、剥がれた塗装などはイメージを悪くしてしまいがちです。

お客様に安心できる民泊と認識してもらうためにも外壁の塗装や修復、窓、玄関などのメンテナンスを行い、清潔感がある民泊を目指すのがおすすめです。

また、防水性や耐久性の高い塗料を使用することで、メンテナンス負担を減らすことが期待できますよ。

(5)安全性を確保する

民泊リフォームでは、上記でも説明した消防法なども含め安全性の確保がポイントです。

例えば、築年数が経過している物件の場合、構造や設備の劣化や損傷など見えない部分で何か問題が起きているケースもあります。

また、何かあった際の逃げ道を確保しておくことで万が一に備えることにも繋がります。

国土交通省では『民泊の安全措置の手引き』を公開していますので、事前に確認しておくと安心です。

お客様が泊まりに来ている際に不安になってしまうことがないよう、いい部分は残しながら危険を最大限排除するリフォーム・リノベーションを心がけましょう。

(6)ランニングコストを考えておく

民泊では、以下のようなランニングコストが必要になります。

・清掃費
・光熱費
・Wi-Fiなどネット環境にかかる通信費
・消耗品費
・家具の購入費用
・アニメティの購入、補充費用

これらのランニングコストは、民泊リフォームの際の工夫で減らすことも期待できます。

例えば、メンテナンス性を考慮してクロスや床材を選んだり、掃除がしやすい水廻り設備機器を導入したりするなど、長く使用でき質のいいものを採用するのがおすすめですよ。

4.民泊リノベーションにかかる費用

一般的な民泊の内装リノベーションにかかる費用は、以下の通りです。

LDKを含む水廻りリノベーション200万円〜450万円
屋根・外壁のリフォーム75万円〜350万円程度
断熱リノベーションの費用100万円〜500万円程
浴室約60万円〜120万円
トイレ約14万円〜32万円
洗面台 約20万円〜80万円
床材・壁紙の張り替え 10万円〜50万円程度

民泊フルリフォーム・リノベーションの場合は、800万円〜1600万円程度が平均価格です。

また、上記の費用は設備グレード、使用する材料などによっても変わってきますので、あくまで目安程度に考えてくださいね。

FINDでは予算に合わせたリフォーム・リノベーションを行っています。

相談や見積もりは無料で行えますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

5.民泊リフォーム・リノベーション費用を抑えるためには?

民泊リフォーム・リノベーション費用を抑えるためには、補助金の活用やDIYを取り入れるなどの方法があります。

それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

(1)補助金を活用する

民泊リフォーム・リノベーション費用を抑えるためには使用できる補助金はないか事前に確認しておくのがおすすめです。

民泊工事では、『事業再構築補助金』や『小規模事業者持続化補助金』など、条件によって使用できる補助金があります。

FINDではこちらの記事で民泊の補助金について、2024年最新の情報をまとめて紹介しています。

それぞれの条件や補助額を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

(2)DIYできる部分はしておく

民泊リフォームでは、全てを業者に依頼するのではなく、DIYできる部分は自分で行うことで費用負担の軽減が期待できます。

例えば、壁紙の張替えや塗り替え、簡単な棚の作成など自分でもできることは意外にあります。

DIYならではの味が出て、新たな魅力になる場合もあるため、DIYできる部分を見つけておくのもおすすめです。

ただし、プロがやらないといけない危険が伴う外壁、キッチン、電気部分などは自分でやって失敗してしまうと、逆に費用負担が増えてしまう可能性もあるため注意が必要です。

民泊のリフォーム・リノベーションならFIND

FINDは神奈川県川崎市に本社を構える、リノベーション、リフォーム、不動産売買仲介、空間デザイン、ファイナンシャルプランニング、ホームインスペクションまで行うリノベーション会社です。

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海老澤 知絵

ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者