COLUMNコラム

3LDKマンションのリノベーション費用相場は?費用を抑えるコツも紹介

「マンションのリノベーションはどんなことができる?注意点はある?」
「マンションのリノベーション、3LDKの物件だと費用はどのくらい?」

そんな疑問をお持ちではありませんか?

夫婦・子供の3~4人家族に最適な広さとされる3LDK(リビング・ダイニング・キッチン・3つの個室)の間取りのマンションのリノベーションを行う際、どんなことができるのか、どれくら費用がかかるのか気になるもの。

本記事では、3LDKのマンションのリノベーションについて、費用相場や費用を抑える方法、注意点を解説していきます。


目次

1.3LDKのマンションリノベーションの費用相場

ファミリー層に人気の高い間取りである3LDKのマンションのリノベーション費用は、一般的に900万円~2,500万円程度が相場となっています。

施工する範囲や劣化状態、使用する設備や建材のグレードなどによって変動しますが、専有面積が約60㎡から100㎡程度の3LDKマンションの場合、リノベーションの費用相場は1㎡あたり約15万円程度です。

床、天井、壁などをすべて撤去するような大規模なリノベーション(スケルトンリノベ)やグレードが高い設備を導入する場合の費用相場は1㎡あたり約25万円程度が一般的です。

【3LDKマンションのリノベーション相場】
単価(15~25万円)×広さ(60㎡から100㎡)=900万円~2,500万円程度

2.3LDKのリノベーション費用を抑える5つのポイント

3LDKマンションのリノベーションを検討する際、費用が気になる方も多いのではないでしょうか。

しかし、工夫次第でコストを抑えることは十分可能です。

以下に、マンションのリノベーション費用を上手に抑えるポイントをご紹介します。

・一度にまとめて工事をする
・既存の間取りを活かしたプランにする
・設備や素材にこだわりすぎないようにする
・ワンストップリノベーションを利用する
・補助金や税金面での優遇を活用する

(1)一度にまとめて工事をする

3LDKマンションのリノベーション費用を抑えたいなら、リノベーション工事は一度にまとめて行いましょう。

リノベーションを個別に行うと、各工事ごとに手間や時間がかかり、人件費や作業費などのコストが積み重なってしまいますが、一度にまとめて実施することでこれらのコストを削減できます。

例えば、壁の張り替えや間取りの変更、キッチンや浴室などの水回りの設備の変更といった壁・床・天井に手を加えるタイミングに合わせて、部屋の断熱効果や遮音性を高める断熱リノベーションを行うと、個別に実施するよりもトータルでの費用を大幅に抑えることが可能です。

(2)既存の間取りを活かしたプランにする

コストを抑えて3LDKマンションのリノベーションを行うなら、既存の間取りを活かしつつより自分達が暮らしやすいように工夫したプランにするのが良いでしょう。

例えば、風呂場やキッチンなど水回りの移動といった配管工事を伴うリノベーションや大幅な間取りの変更を行うスケルトンリノベーションなどは、解体作業や基礎工事にかかる費用が高くなってしまいます。

また、大がかりな変更を行わなくても、リノベーションで住みよい住まいにすることは可能です。

例えば、開放感のあるリビングをご希望なら、隣の部屋の壁を取り払って広くする、窓を大きくしたりドアの場所を変更するなど既存の間取りを活かしたリノベーションを行うことでコストを抑えながら理想的な住まいづくりができます。

(3)設備や素材にこだわりすぎないようにする

費用を抑えつつ理想のリノベーションを実現するなら、設備や素材にこだわりすぎないことも大事なポイントです。

せっかくリノベーションをするなら見栄えの良い最上級のものや好みのものを…と厳選したくなるものですが、全体的なコストを抑えたいならそこは我慢を。

「どうしてもこれだけは譲れない!」という方は、リビングだけ・浴室だけなど場所を限定してメリハリをつけた選択をするのが良いでしょう。

それ以外の設備や素材はグレードを下げる、費用対効果の高いメーカーの設備を利用するなど予算に見合ったものを選ぶことで、費用を抑えて予算内に収めやすくなります。

(4)ワンストップリノベーションを利用する

中古マンションを購入してリノベーションを行う場合、コストを抑えるなら物件探しから施工まで一括で実施するワンストップリノベーションを利用するのもおすすめです。

物件探しは不動産会社、デザインは建築事務所、施工は工務店など自宅のリノベーションに携わる業者が増えると、手間や時間だけでなくコストも余分にかかってしまうことに。

その点、最初から最後まで1つの業者に任せるワンストップリノベーションにすれば、各段階でさまざまな業者との連携が不要となり、予算内にマンションのリノベーションを実施しやすくなります。

(5)補助金・税金面での優遇を活用する

マンションのリノベーションでもさまざまな補助金や税金の優遇が設けられているため、これらを活用するのも費用を抑える大事なポイントです。

ただし、補助金や税金面での優遇を受けるには条件があったり手続きが複雑であることも多いため、必ず事前に各自治体の窓口やリノベーション会社へ相談してください。

#1:利用できる補助金

マンションをリノベーションする際、工事内容によっては補助金を利用できるケースも多いです。

長期優良住宅化リフォーム推進事業一戸あたり最高210万円の補助金
【条件】
・リフォーム前のインスペクションの実施
・リフォーム後の住宅が一定の性能基準を満たしている
・リフォーム履歴と維持保全計画を作成すること
次世代省エネ建材支援事業一戸あたり最高125万円の補助金
・外張り断熱:住宅の外壁全体を断熱材で覆う工法。
・内張り断熱:室内側から断熱パネルや蓄熱建材を用いて改修する工法。
・窓断熱:全ての開口部(窓・玄関ドア)を高性能な断熱仕様に交換する工法。
※補助対象となる製品は事業に登録された製品に限られます。
介護・バリアフリーリフォーム補助金
・介護保険制度
・自治体独自の助成制度
補助金は所得や自治体によって異なる
【対象となる工事】
・手すりの設置
・段差の解消
・滑りの防止及び移動の円滑化のための床材の変更
・トイレの洋式化
・引き戸等への扉の取り替え
・洋式便器等への便器の取り替え
・浴室の改修
・玄関アプローチのバリアフリー化 など
子育てグリーン住宅支援事業最大60万円(工事内容によって最大40万円)
子育て世帯・若者夫婦世帯に限定
・開口部の断熱改修
・躯体の断熱改修
・エコ住宅設備の設置 など

(※既存住宅の断熱リフォーム支援事業の既存住宅の断熱リフォーム支援事業受付は令和7年6月13日で終了しています)

各自治体によって利用できる補助金制度を設けている内容が異なることがあるため、お住まいの区役所などに補助金について問い合わせしましょう

#2:税金面での優遇措置

耐震、省エネ、バリアフリーなどの工事を行うことで、マンションのリノベーションで税制面でも優遇を受けられる可能性があります。

所得税の減税・住宅ローン減税
・特定増改築住宅借入金等特別控除(ローン型) など
贈与税の非課税措置・110万円までの非課税措置(暦年課税)
・住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
・相続時精算課税制度 など
固定資産税の減税固定資産税を優遇
【対象工事】
・バリアフリーリフォーム
・耐震リフォーム
・省エネリフォーム
・長期優良住宅化リフォーム

補助金や税制の優遇措置を受けることでマンションリノベーションの実質負担を軽減できるため、対象となる工事や手続き方法について事前にチェックしておきましょう。

3.マンションリノベーションの5つの注意点

次に、3LDKの間取りのマンションをリノベーションする際に考えておくべきことや注意点について、詳しく紹介していきます。

・部屋の状態・問題点を確認する
・実施可能なリノベーションを確認する
・先のライフステージを見据えた間取り・設備を検討する
・快適性・環境性能向上を重視する
・名義・配分に注意する

次に段階を追って解説します。

(1)部屋の状態・問題点を確認する

3LDKのリノベーションを成功させるために、まずは部屋内部の状態を詳細に確認しておきましょう。

【部屋の状態で確認したいポイント】
・水回りの状態(水漏れ・水漏れによる状態の悪化)
・フローリング・壁・天井・窓の状態
・換気
・断熱性
・遮音性 など

水回りの湿気や壁のカビがひどい、夏は暑くて冬は寒い、外の音が聞こえて気になる、雨漏りしているなど今のお住まいで気になる点はリノベーションが必要となるポイントです。

リノベーション後に「ここもやっておけばよかった」と後悔することがないよう、部屋自体の状況・問題点を事前に十分に確認しておきましょう。

(2)実施可能なリノベーションを確認する

お住まいのマンションで実施可能なリノベーションの事前確認も必要です。

【マンションで実施可能な主なリノベーション】
・内装の変更
・間取りの変更(制限あり)
・設備の変更・断熱・遮音性の向上 など

マンションの場合、個別の住戸単位で建物の構造自体を変更することは基本的にできず、一戸建てよりも実施可能なリノベーションは限定的なものとなることがあります。

【マンションで実施できない可能性の高いリノベーション】
・バルコニーの増設・改装
・水道・ガス・電気の配管変更
・排水経路の変更 など

マンションによっては管理規約でリノベーションの制限が設けられている場合もあり、実施したいリノベーションができないケースもあるため、リノベーションのプランを考える前に管理規約の確認や管理組合への相談もしておきましょう。

(3)先のライフステージを見据えた間取り・設備を検討する

マンションのリノベーションは、現在ではなく、家族構成やライフステージを具体的に考えて将来をイメージして間取りや設備を検討しましょう。

家族の成長や家族構成の変化など、自分のライフプランや先のライフステージを考慮し視野に入れておくと、無駄な工事をカットできるだけでなく、リノベーションの後悔を減らすことに繋がります。

例えば、小さなお子様がいる家庭では今後子供一人ひとりに個室が必要となりますが、卒業後には子供が独立して個室が不要になる可能性があるため、可動式間仕切りで間取りが変えられるリノベーションを行うのがおすすめです。

(4)快適性・環境性能向上を重視する

間取り・デザインだけでなく、心地よく健康的に暮らせるように住まいの性能アップを重視したリノベーションを検討しましょう。

例えば、断熱効果を高めるリノベーションを行うことで冷暖房効率が上がって光熱費を抑えられたり、ヒートショックなど気温差によるリスクを低減することができます。

住まいの環境性能を高めるリノベーションには国や地方自治体が設けた補助金や税金優遇を受ける上で有利となるなど金銭面でのメリットも多いため、積極的に取り入れるのがおすすめです。

(5)名義・配分に注意する

マンションのリノベーションをする際は、家の名義や費用配分にも注意が必要です。

例えば、夫婦共同の名義の物件の場合、夫だけがリノベーション費用を払ってしまうと、夫の持ち分を超える部分が妻への贈与とみなさて贈与税がかかることがあります。

贈与税は年間110万円以上の贈与に税金が賦課される仕組みになっているため、予期せぬ出費を抑えたい場合は対策をしておくのがおすすめです。

【贈与税の対策方法】
・家の名義を夫もしくは妻単独のものに変更しておく
・贈与税の基礎控除となる110万円以下でできるリノベーションにする
・リノベーション費用を夫婦それぞれ払う など

リノベーションにかかる贈与税については次の記事もご覧ください。

(FIND『リフォーム資金に贈与税はかかる?非課税枠やパターン別に解説』 )

4.3LDKのリノベーションの参考になる実例4選

3LDKのマンションをリノベーションする際、どんな工事を行うべきか悩んでいる人は実例を参考にするのも良いでしょう。

ここでは、FINDで手がけている3LDK規模のリノベーションの参考になる実例4選を紹介します。

・ゆったりと開放的なリビングが心地よい空間に
・ご夫婦のセンスが光る自然体な住まい
・セカンドライフを彩る洗練された空間
・細部までこだわり抜いたリノベーション

次に紹介する実例以外にも、公式サイトに事例を多数掲載していますので、気になった方は覗いてみてください

(1)ゆったりと開放的なリビングが心地よい空間に

築33年の中古戸建て住宅(木造)をリノベーションした実例です。

床材はオーク材フローリング、スキップフロアーの床にはグレーの絨毯を採用し、ナチュラルでやわらかい印象のリビングダイニングとなっています。

リビングにワークスペースを併設することで、家族がお互いに違うことをしていてもつながる空間を演出。

また、LDKからつづくウッドデッキでリビングに光を取り込み、明るく開放的な印象が心地よいリノベーションを実現しています。

二階はファミリールームと旦那様のSOHOへ間取り変更し、和室は将来的に子供部屋へ改装できるよう下地処理を行うなどライフステージに合わせて柔軟に変更できるようにしているのもポイントです。

費用2,000万円
家族構成ご夫婦、お子さま2人
築年数 33年
面積123 ㎡
区分/間取り木造/3LDK

(出典:FIND

(2)ご夫婦のセンスが光る自然体な住まい

築18年の3LDKの中古戸建て住宅(木造)をリノベーションした実例です。

リビングの間取りは手を入れず、内装を木と黒、シルバーをメインにシンプルにまとめ、感度の高いインテリアが映える空間に仕上げました。

愛犬のトイプードルと暮らすお二人のこだわりを詰め込んだのは、愛犬のトリミングもできる洗面台。

また、愛犬も遊べる広々としたベランダは友人たちとのBBQを楽しめる開放感のあるスペースとなっています。

ご夫婦と愛犬1匹というご家族のだれもが自分たちらしく過ごせる住まいを実現したリノベーションです。

費用1,300万円
家族構成ご夫婦、犬一匹
築年数18年
面積93.74㎡
区分/間取り3LDK

 (出典:FIND

(3)セカンドライフを彩る洗練された空間

賃貸物件として利用されていた部屋を自分たちのセカンドライフにふさわしい空間へとリノベーションした実例です。

リビングやキッチンは、グレーを基調としたモダンスタイルのインテリアやスタイリッシュな照明などでまとめることでホテルライクな日常へを楽しめる空間に。

日中は大きな窓から差し込む光が優しく室内を照らし、穏やかでゆったりと落ち着ける雰囲気となっています。

また、収納や回遊性を高めたことで、モダンでありながら使いやすい住まいを実現しています。

費用
家族構成ご夫婦
築年数21年
面積94㎡
区分/間取り3LDK

(出典:FIND

(4)細部までこだわり抜いたリノベーション

築27年の中古物件の間取りを3LDKから1LDKへ変更した実例です。

リビングとキッチン、寝室を区切らず、空間をゆったりとつなげることで開放感のある空間を実現しています。

間取りだけでなく、インテリア・照明など細部に至るまで二人のこだわりを詰め込んだ住まいは実にスタイリッシュ。

ミュージシャンである奥様と旦那様が二人で音楽を聞いて過ごす時間をさらに心地よいものにしてくれるリノベーションとなっています。

費用
家族構成2人家族のご夫婦
築年数27年
面積71.30㎡
区分/間取り1LDK+WIC

 (出典:FIND

マンションのリノベーションならFINDにお任せください!

建物の構造上の制約や管理規約による制限を受けることもありますが、マンションのリノベーションもプラン次第で理想にぴったりの住まいに替えることができます。

費用が心配という方も、中古マンションのリノベーションで利用できる補助金や税金の優遇措置も利用することで費用を抑えてお財布にも優しく実施することも可能です。

FINDは神奈川県川崎市に本社を構える、リノベーション、リフォーム、不動産売買仲介、空間デザイン、ファイナンシャルプランニング、ホームインスペクションまで行うリノベーション会社です。

FINDではマンションに暮らす人がオールシーズン快適に過ごせるように、生活スタイルや動線もふまえて使いやすくて便利なリノベーションを提案しています。

経験豊富なプランナーがチームとなって人が満足できる家作りを行っていくため、安心してお任せください。

海老澤 知絵

ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者