COLUMNコラム
- 2025.11.02
- 空間デザイン
アクセントクロスとは?おしゃれな成功例や失敗しない選び方も解説
「アクセントクロスってどんなもの?」
「ホテルみたいにアクセントクロスをセンス良く取り入れるコツはある?」
このような疑問やお悩みをお持ちではありませんか?
アクセントクロスは、空間演出の1アイテムとして取り入れることで室内の雰囲気や完成度を大きく向上させ、自分だけの理想の空間をデザインすることができる便利なインテリアアイテムです。
そこで本記事では、アクセントクロスの基礎知識と実際の成功例とあわせて、おしゃれに仕上げるためのコツや注意点をわかりやすくご紹介します。
目次
1.アクセントクロスとは?基本知識
アクセントクロスをおしゃれに取り入れるためには、その基本をしっかり押さえておくことが重要です。
ここでは、アクセントクロスの意味や主な設置場所、種類について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
| 【アクセントクロスの基本知識】 ・アクセントクロスとは ・アクセントクロスの主な設置場所 ・アクセントクロスの種類 |
(1)アクセントクロスとは
アクセントクロスとは、部屋の壁の一部に異なる色や柄の壁紙を取り入れることで、空間にアクセント(強調)を加えるインテリア手法のひとつです。
壁面は、面積が広く、視界に大きく入るわりに単調になりがちです。
その一部に視覚的な効果のある色や柄を使うことで、空間にメリハリが生まれ、限られたスペースでも広がりや雰囲気を自在に演出することができます。
(2)アクセントクロスの主な設置場所
アクセントクロスは、さまざまな部屋や場所に取り入れることができるインテリアアイテムです。
さらに、水まわりや玄関といった場所で防水・防汚といった機能性を高める目的で活用されることも少なくありません。
| 【アクセントクロスの主な設置場所】 ・リビング ・キッチン ・子供部屋 ・トイレ・洗面所 など |
雰囲気を変えたい場所や目立たせたい場所に使うのが基本ですが、それぞれの空間に合わせたデザインや素材を選ぶことでデザイン性と機能性の両立が可能です。
(3)アクセントクロスの種類
アクセントクロスは自由度が高く、カラー、パターン(柄)、素材など、豊富な選択肢の中から自分好みのデザインを選べるのが大きな魅力です。
#1:カラー
アクセントクロスのカラー選びは空間の印象を大きく左右する重要なポイントです。
| 【アクセントクロスでよく使われる基本的なカラー】 ・モノトーン(白・黒・グレーなど) ・原色系(赤・青・黄色など) ・パステルカラー(パステルピンク・ラベンダー・ペールブルーなど) ・ダークカラー(黒・チャコールグレー・深いブラウンなど) |
例えば、高級感やラグジュアリーなホテルライクの部屋には、モノトーンのグレーが合います。
お子さまの部屋には、イエローやグリーンなどの元気で活動的な原色系や、かわいらしくてポップなパステルカラーがおすすめです。
どの色を選ぶかによって、部屋の印象はガラリと変わるため、作り出したい雰囲気や部屋の目的に合わせて、カラーを選ぶと良いでしょう。
#2:パターン(柄)
アクセントクロスは、無地の他にさまざまなパターン(柄)があります。
| 【アクセントクロスでよく使われるパターン】 ・無地 ・レンガ ・コンクリート調 ・木目調 など |
アクセントクロスの柄は部屋の雰囲気や印象を大きく左右する重要な要素ですが、個性的すぎる柄やインパクトの強い柄は存在感が強いため、長く使うと飽きてしまうこともあるので注意が必要です。
また、柄のサイズによっても印象は大きく変わるため、部屋全体との調和を考慮して選ぶことが大切です。
#3:素材
アクセントクロスを選ぶ際には、素材も重要なポイントです。
素材によって見た目の印象や手触り、さらには機能性まで変わるため、空間に合ったものを選ぶことが大切です。
| 【アクセントクロスに用いられる素材】 ・ビニール(塩化ビニール) ・布(ポリエステルや麻、綿など) ・紙(和紙・洋紙) など |
一般的に最も多く使われているのはビニールクロスです。
安価で手軽に取り入れられるだけでなく、壁面に防水・防汚・消臭・抗菌などの機能性を手軽に付与できるのも魅力です。
一方、質感が豊かで温かみのある布製や紙製、木製、珪藻土・漆喰風のクロスは、見た目や手触りの心地よさで空間の質を高めてくれます。
2.アクセントクロスの成功例3選
FINDが手掛けた実際の事例をご紹介します。
| 【FINDで取り扱ったアクセントクラスを用いた事例】 ・綺麗な水色のアクセントクロスを取り入れたLDK ・爽やかなミントグリーンのアクセントクロスで2階リビングをさらに明るく ・LDKと寝室の上品なグレーのアクセントクロスでホテルライクな空間づくり |
(1)綺麗な水色のアクセントクロスを取り入れたLDK
築18年の中古マンションのリノベーション時に、暮らしの中心となるリビングの壁の一面に柔らかく爽やかな水色のアクセントクロスを採用した事例です。
ホワイトの壁とナチュラルな木目のフローリングをベースとした空間に柔らかい水色が優しく溶け込むことで、全体に軽やかで明るい印象をプラス。
家具やカーテンの色もアクセントクロスの爽やかさを引き立てるホワイト系やナチュラルカラーで統一することで空間全体にまとまりと調和が生まれ、より居心地の良いリビングに仕上がっています。
(出典:FIND )
(2)爽やかなミントグリーンのアクセントクロスで2階リビングをさらに明るく
築21年の3階建て中古住宅のリノベーションの際に、2階リビングの一面に落ち着きと爽やかさを兼ね備えたミントグリーンのアクセントクロスを採用した事例です。
大きな窓から差し込む光と柔らかな色合いのアクセントクロスが調和し、2階リビング全体をより明るく開放的な空間に演出しています。
さらに、グリーンの植物やウッドフローリングがナチュラルな温かみを添え、家族がくつろげる居心地の良いリラックス空間を作り出しています。
(出典:FIND )
(3)LDKと寝室の上品なグレーのアクセントクロスでホテルライクな空間づくり
築24年の住まいのリノベーション時に、スタイリッシュなグレーのアクセントクロスをLDKと寝室に取り入れた事例です。
落ち着いたグレーのトーンが空間に洗練された雰囲気をもたらし、シンプルながらもモダンでラグジュアリーな印象を演出。
「ホテルライクな暮らし」や「配色・素材へのこだわり」、「統一感のある空間づくり」のテーマを実現するうえで重要な役割を果たしています。
(出典:FIND )
3.アクセントクロスをセンス良く取り入れるコツ
アクセントクロスは部屋の印象を自由にデザインできる便利なインテリアアイテムですが、好きな色や柄をただ選べば良いわけではありません。
センス良くおしゃれに仕上げるには、空間全体のバランスや調和を意識して取り入れることが大切です。
そこで、理想の空間を作るために押さえておきたい、アクセントクロスの取り入れ方のコツを4つご紹介します。
| 【センス良くアクセントクロスを取り入れるコツ】 ・部屋全体のインテリアイメージ(テイスト)を先に決める ・他の家具やインテリアと色の統一感を考える ・部屋全体の色の比率を整える ・信頼できる業者を選ぶ |
(1)部屋全体のインテリアイメージ(テイスト)を先に決める
まず最初にすべきことは、アクセントクロスを取り入れる部屋全体のイメージ(テイスト)を明確にすることです。
北欧風、ヴィンテージ、ナチュラル、モダンなど様々なスタイルがありますが、家具・インテリアと壁紙のテイストが異なると、部屋全体の統一感が損なわれ、まとまりのない空間になってしまいます。
しかし、ベースとなるインテリアスタイルを事前に決めておけば、アクセントクロスのカラーやパターン、素材の方向性を定めやすくなり、空間全体が調和した部屋をつくりやすくなります。
(2)他の家具やインテリアと色の統一感を考える
アクセントクロスを取り入れる際は、家具やインテリアとの色のバランスを意識することも大切です。
とくに、家具やファブリック類(カーテン・クッション・ソファーなど)に、アクセントクロスの色味やトーンを部分的に取り入れると空間全体に統一感が生まれ、まとまりのある印象になります。
色の選択や組み合わせに迷ったときは、色の組み合わせを考える際の基本ツール「色相環(color wheel)」を参考にすると便利です。
たとえば、落ち着いた印象にしたい場合は同系色や類似色、メリハリや個性を演出したい場合は補色を取り入れるなど、目的に応じたカラーコーディネートで部屋のイメージにぴったりの空間を作ることができます。
(3)部屋全体の色の比率を整える
アクセントクロスをより効果的に取り入れるには、部屋全体の色のバランス・配分に注意することも重要です。
初心者でも実践しやすいのが、インテリアにおける色の「黄金比(70:25:5)」を活用する方法です。
部屋全体に使う色の割合を3つの要素に分けて考えることで、バランスよく調和の取れた空間をつくることができます。
| 比率 | 主な場所・役割 | |
| ベースカラー(基調色) | 70% | ・空間全体のベースとなる色。 ・天井・床・壁など。 ・落ち着いた色を使うことで全体にまとまりが生まれる。 |
| メインカラー(主調色) | 25% | ・部屋の個性やテーマを表現する色。 ・テーブル・ソファー・カーテンなど。 ・部屋のテイストに合わせる。 |
| アクセントカラー(強調色) | 5% | ・室内にメリハリをつけるポイントカラー。 ・アクセントクロス・照明器具・クッション・雑貨類など ・全体の印象を引き締め、空間にアクセントを与える。 |
アクセントクロスは、狭い範囲でも効果的に空間の印象を引き締めるアクセントカラーとして取り入れるのが基本です。
さらに、アクセントクロスと同じ色をソファやクッション、ラグなどのファブリックにも取り入れることで、色のつながりが生まれ、空間全体の統一感がより一層高まります。
(4)信頼できる業者を選ぶ
アクセントクロスの仕上がりは空間の印象を大きく左右するため、施工には信頼できる業者を選ぶことも大事なポイントです。
美しい仕上がりは見た目の良さだけでなく、丁寧な施工によりアクセントクロスの耐久性も高まり、長く快適に過ごせる空間を実現することができます。
特に柄のつなぎ目や他の壁との境目など細部の施工精度に差が出やすいため、丁寧かつ確実な施工を行ってくれる業者に依頼することをおすすめします。
4.アクセントクロスを取り入れる際の注意点
アクセントクロスは室内をおしゃれに演出できる便利なインテリアアイテムですが、選び方や取り入れ方を間違えると、かえって空間の調和を崩してしまうこともあります。
そこで、満足度の高い空間づくりをするために、アクセントクロスを取り入れる際には次の3つの注意点を意識することが大切です。
| 【アクセントクロス選びの注意点】 ・色・柄の面積効果 ・部屋の日当たり・照明 ・部屋での実物のアクセントクロスの確認 |
(1)色・柄の面積効果
アクセントクロスは、面積によって同じ色でも色味の見え方やイメージが違ってくる「面積効果」を意識して選ぶことが大切です。
たとえば、サンプルで見たときには好印象だった色も、壁一面に貼ると、明るい色はより明るく、暗い色はさらに濃く・重く感じられる傾向があります。
また、柄の大きさによっても印象が変わり、大きな柄は圧迫感を与えることがあり、一方で小さすぎる柄は細かく騒がしい印象になってしまう場合もあります。
(2)部屋の日当たり・照明
アクセントクロスの雰囲気は自然光(日当たり)や室内の照明の種類・明るさによっても変わる点にも注意が必要です。
たとえば、照明は昼白色・昼光色・電球色などの光の色味によってクロスの色の見え方や質感に差が出ます。
また、光沢のある質感のクロスは光を反射しやすいため、光の当たり方によってテカリが目立ったり目に負担を感じることもあります。
実際に設置する部屋の光環境を考慮したうえで、クロスの色や素材を選ぶことが大切です。
(3)部屋での実物のアクセントクロスの確認
アクセントクロスを選ぶ際にカタログやWeb画像だけで判断するのは厳禁です。
紙面や画面上では実際の色味や質感、光の反射具合などが正確に伝わらないことが多く、実際に貼り付けると想像と違う印象になってしまうケースも少なくありません。
そのため、アクセントクロスは必ず素材サンプルを取り寄せて、アクセントクロスを貼る部屋の光の中で実際に確認することが重要です。
アクセントクロスのご相談も、FINDにおまかせください
アクセントクロスは、空間を劇的に変える力を持ったインテリアアイテムです。
満足度の高い仕上がりを叶えるためには、アクセントクロスの色・素材・バランス・照明との相性など、複数の視点からバランスよく選ぶことが大切です。
神奈川県川崎市に本社を置く【FIND】は、リノベーションやリフォームはもちろん、不動産の売買仲介、空間デザイン、ファイナンシャルプランニング、ホームインスペクションまで幅広く対応しております。
快適な住まいを実現するため、経験豊富なスタッフが一人ひとりのライフスタイルやご希望に寄り添い、よりおしゃれで快適な住まいづくりに最適なプランをご提案いたします。
アクセントクロスの導入をご検討の方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者
