COLUMNコラム
- 2025.05.01
- リノベーションの知恵
安心・快適に、猫と暮らすリノベーション|おすすめアイデア10選と注意点

「猫と暮らす毎日が快適になるようにリノベーションしたい」
「猫向けのリノベーションのアイデアや注意点を知りたい」
このような悩みをお持ちではありませんか?
家の間取りや設備などは「人目線」に立って、人が快適に暮らせるように配慮して設計されているため、人よりも小さい猫にとっては快適でない部分も少なくありません。
本記事では、猫と人が快適・安心して暮らせる住まいのアイデア10選とあわせて、チェックポイントや注意点を詳しく解説します。
大切な家族の一員である猫も快適に過ごせるようなリノベーションを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.猫のためのリノベーションを行う前に|考慮すべきチェックポイント

猫と人が快適に過ごすためのリノベーションを行う前に、次の2点の確認をしておきましょう。
・猫の年齢・体格 ・猫の性格・行動パターン |
(1)猫の年齢・体格
猫と快適に暮らすためのリノベーションは、軽快・活発に動く仔猫や成猫に合わせてサイズや構造をデザインするのではなく、足腰が弱ってくるシニア猫をイメージして設計しましょう。
また、猫の体格にも考慮が必要です。
ぽっちゃり猫や大柄な猫はペットドアやキャットステップの幅などを広めにしないと危険です。
リノベーション前に猫が安全に使えるサイズを計っておきましょう。
(2)猫の性格・行動パターン
猫は個体によって性格がかなり異なるため、猫の個性に合わせて設備や内装をデザインすることも重要です。
カーテンをよじのぼる、エアコンの上がお気に入りスポット、外に出ようと窓やドアが開くタイミングを常に狙っている…など活発で好奇心の強い猫もいれば、のんびり窓辺でひなたぼっこをするのが好き、家族以外の人間が苦手などおとなしい猫もいます。
活発な猫には家の中で自由に動き回ることができる動線・間取り、おとなしい猫にはのんびりとリラックスできるスペースが必要となります。
リノベーション前に猫の性格や行動パターンを把握しておきましょう。
2.猫と楽しく暮らすリノベーションアイデア10選

次に猫と人が快適に暮らせるリノベーションのアイデアをご紹介しましょう。
一軒家だけでなくマンションでも取り入れられるリノベーションアイデアなのでぜひご参考にしてみてください。
・回遊型キャットウォーク|室内の高い場所で気ままに空中散歩 ・キャットステップ|運動不足対策に最適!アスレチックのように室内で運動 ・木製の格子造りの脱走防止窓|自宅警備や日向ぼっこに最適 ・猫専用ドア(猫用出入り口)|ドアを開けずに自由に部屋間を移動 ・段差0のフルフラット床|歩きやすさとお手入れしやすさが魅力 ・秘密のスペース|のんびりリラックスしてストレス解消 ・猫専用部屋|安心・安全なお部屋でお留守番 ・ペット対応クロス・腰壁|ニオイ・傷・汚れに配慮 ・猫専用大型収納スペース|ペット用品はまとめ収納でラクラク ・床暖房|寒い季節もぽかぽか |
(1)回遊型キャットウォーク|室内の高い場所で気ままに空中散歩

猫は高い場所が好きな動物ですので、天井近くの場所に壁面に沿って室内をぐるっと回ることができる回遊型キャットウォークの設置がおすすめです。
天井付近であればリビングでも人の生活の邪魔になりませんし、下からキャットウォークを悠々と歩く猫の様子を見て楽しむこともできます。
また、キャットウォークの一部に猫の隠れ家にもなるような箱型のスペースを作っておけば、さらに喜んで使ってくれることでしょう。
以下のコラムで、キャットウォークリフォームについて費用から、メリット・デメリットを詳しく解説しています。
猫に嬉しいキャットウォークリフォーム|メリットデメリットや費用を解説
(2)キャットステップ|運動不足対策に最適!アスレチックのように室内で運動

運動不足解消に役立つキャットステップ(猫が自由に上り下りできるように壁面に設置する棚)の設置もおすすめです。
キャットステップではジャンプして登り降りすることも多いため、ステップの強度と幅には十分な配慮を。
また、猫の爪や毛が引っかからない素材を選ぶことも重要です。
設置する際は、キャットステップからペンダントライトや飾り棚などへの飛び移りがないように気を付けましょう。
(3)木製の格子造りの脱走防止窓|自宅警備や日向ぼっこにも最適

猫の脱走防止対策として、窓やガラス戸の枠部分に内側から設置する格子造りの木製の脱走防止窓の設置がおすすめです。
よく見かけるメッシュパネルなどの無骨なワイヤー製は素材が硬くて、猫がよじ登って怪我をする可能性があります。
網戸のドアストッパーも脱走防止には役立ちますが、網戸が破られたり力任せに外されたりすることもあるので危険です。
その点、木製の格子タイプであれば、自然素材なので見た目が美しい上に換気もスムーズで、格子のすき間から光も十分取り込めるので部屋の中が暗くなりません。
さらに、脱走防止窓の手前部分に猫がくつろげるサイズの台を設置すれば、そこから外を眺めて自宅警備や日向ぼっこもしやすくなります。
(4)猫専用ドア(猫用出入り口)|ドアを開けずに自由に部屋間を移動

家の中を自由に移動したい猫にとって、室内のドアや引き戸は大きな障害になることがあります。
重いドアを無理やりこじ開けようとドア下部分がカリカリひっかかれて建具が傷ついたり、開けたドアに猫の足やしっぽが挟まってケガをしてしまうケースも少なくありません。
こうした問題もリノベーションでドアや壁に猫用の出入り口を造ることで解決できます。
ただし、入口のサイズが大きすぎると室内の環境・空調効率にも大きく影響してしまうため、猫のサイズに合わせて作りましょう。
目安としては、猫のひげの両端までの長さ+ 2〜3cmの直径サイズの円や四角にすると猫が無理なく出入りできます。
(5)段差0のフルフラット床|歩きやすさとお手入れしやすさが魅力

人にとっては気にならないような小さな段差でも、猫にとっては負担になることがあります。
たとえば、ドアの下にある「沓摺(くつずり)」と呼ばれる敷居のような段差など、猫が全力で走っている時に足を取られてつまずいたり、ケガをしてしまうこともあります。
そうした事故を防ぐためにも、猫と暮らす空間はできるだけ段差のない「フルフラット床」にするのがおすすめです。
フルフラットな床は、猫にとって安全なで快適なのはもちろん、ホコリや抜け毛が溜まりにくく、掃除機やお掃除ロボットなどでも掃除がしやすいので人にとっても便利です。
トイレや嘔吐など粗相をした時にも拭き取りやすくなります。
(6)秘密のスペース|のんびりリラックスしてストレス解消

家族があまり使わない部屋の一角やロフトなどに猫専用の隠れ家スペースを作ってあげるのがおすすめです。
猫は野生の本能から外敵に襲われる心配の少ない狭い場所を好む動物でもあります。
家の中は安全で安心できる場所とはいえ、時には猫もひとりでゆっくりできる時間やスペースが必要です。
狭くて落ち着ける場所がひとつあるだけで、猫はぐっと安心感を得られます。
お気に入りのブランケットやベッドを置いてあげれば、そこでのんびりと時間を満喫できるでしょう。
(7)猫専用部屋|安心・安全なお部屋でお留守番

猫リノベーションで猫専用部屋を作るのもおすすめです。
「猫だけでお留守番をさせる際に狭いケージに閉じ込めておくのはかわいそう」「誰もいない部屋で誤飲や誤食、粗相が心配」と言う方もいることでしょう。
リビングやキッチン、寝室など人との共有部屋とは別に、猫の遊び道具やごはん、トイレなど猫に必要なもの・猫に危険のないものだけを室内においた猫専用部屋が設ければ、そこで安心・安全にお留守番をさせることができます。
猫専用部屋をリビングなどの隣に設けて仕切りをガラス戸にすれば、家族もいつでも猫の様子を確認できます。
視覚的に開放感も得られますし、在宅ワークや家事をする時、来客時にも便利です。
(8)ペット対応クロス・腰壁|ニオイ・傷・汚れに配慮

リノベーションで猫も人も快適に過ごせる空間を作るなら、ペット用クロスや腰壁を設置するのもおすすめです。
猫の尿や便のニオイが知らない間に部屋の中にしみついてしまい、どんなに掃除しても取れなくなってしまうこともあります。
また爪とぎによるひっかき傷や汚れも見た目を損なうため気になるところ。
しかし、リノベーション時に表面に消臭性能や防汚性能、耐擦傷性などの機能がついたペット用クロスや腰壁にすることで、ニオイ・傷・汚れ問題に悩まさることのない日常を手に入れることができます。
(9)猫専用大型収納スペース|ペット用品はまとめ収納でラクラク

毎日のお世話を簡単にするために、猫用品をまとめて収納できる大型収納スペースを作るのもおすすめです。
猫砂やペットシーツ、キャットフードやお出かけ用のケージなどの猫用品は意外と嵩張るものが多く、多頭飼いであればさらにスペースが必要となり、管理も大変になります。
しかし、それらを一か所にまとめておけばお世話も管理も簡単になり効率もアップ。
取り出しやすさを考えてウォークスルークローゼットなどにするとさらに使い勝手が良くなるでしょう。
(10)床暖房|寒い季節もぽかぽか快適

冬の寒さが厳しいエリアであれば床暖房の設置もおすすめです。
寒さで免疫力が低下すると、人も猫も体調を崩しやすくなります。
昔から健康にいいと言われる「頭寒足熱」を実現できる床暖房があれば、仔猫やシニア猫、虚弱体質の猫や持病のある猫の冷えを防ぐことができ、体高の低い猫であればなおさら寒い時期をあたたく過ごすことができます。
3.猫と暮らすリノベーションの注意点

最後にリノベーションをする際の注意点3つを解説します。
・猫の体への負担の少なさ ・掃除・お手入れのしやすさ ・予算 |
(1)猫の体への負担の少なさ
リノベーションを行う際は猫の体にかかる負担軽減を最優先に考慮しましょう。
たとえば、床が硬い素材の場合は、猫の関節や腰に負担をかけ、ケガや将来的な病気の原因になることもあります。
また、滑りやすい床では、走ったりジャンプした際に滑って転倒する危険性もあります。
また、猫の体格に合わないキャットステップの段差などもケガの元です。
猫リノベーションでは使う素材やサイズに十分な配慮を行いましょう。
(2)掃除・お手入れのしやすさ
嘔吐や毛玉吐き、トイレの粗相、コップを倒してしまった時などにすぐに掃除ができるように配慮することも重要です。
その都度しっかり掃除をしておかないとニオイやしみ汚れのもとになるだけでなく、衛生面で問題となることも。
人も猫も安全・快適に暮らせるように、汚れた際に手早く掃除できることを重視してデザインしましょう。
費用は高くなりますが、消臭・防臭、撥水性、防汚性、耐擦傷性に優れた床材や壁材など機能性の付加されたものを用いるのが、猫も人も快適・衛生的に暮らせる環境づくりのコツです。
(3)予算
リノベーションを行う際には、予算内で収めることが大切です。
猫のためにあれもこれも取り入れたくなりますが、猫との楽しい暮らしを長く続けるためにも、優先すべきアイテムを見極め、無理のない計画を立てましょう。
リノベーション会社としっかり相談し、予算内で必要なものを取り入れた空間づくりを目指しましょう。
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ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者