COLUMNコラム

リノベーションで耐震補強はできる?費用相場や失敗しないポイントを解説

「リノベーションをする際に耐震補強も行ったほうがいい?」
「耐震補強の内容や費用相場を知りたい」

このような疑問や不安をお持ちではありませんか?

住まいの「耐震性」 は、そこで暮らす家族の命と財産を守るために最も重視したい要素の一つです。

本記事では、リノベーションと同時に行いたい耐震補強について、同時に進めるメリットや工事内容・費用相場、工事の流れ、注意点まで詳しく解説します。

大切な家族が安心して暮らせる住まいを実現するために、リノベーションと耐震補強を検討している方はぜひ参考にしてみてください。


目次

1.リノベーションで耐震性能は向上できる?

リノベーションでは、間取りやデザインを一新するだけでなく、住まいの耐震性能を向上させることも可能です。

ここでは、リノベーションと耐震補強の関係や、耐震補強を検討したい住宅の特徴、中古住宅を購入する際に確認しておきたい耐震性のポイントについて解説します。

(1)リノベーションと耐震補強は同時に行える
(2)耐震補強を検討したい住宅の特徴
(3)中古住宅購入時に押さえておきたい耐震性のポイント

(1)リノベーションと耐震補強は同時に行える

リノベーションと耐震補強は、同じタイミングで進めることができます。

リノベーションでは、間取り変更や内装工事に伴って壁や床を解体するケースが多くあります。耐震補強でも柱や筋かい・金物の設置といった構造部の確認や施工のために解体作業が不可欠となるため、初期の計画段階から耐震補強を組み込むことで効率よく工事を進めやすくなります。

また、設計段階から耐震性能を考慮すれば、間取りやデザインとのバランスを取りながら補強方法を検討できます。

特に中古住宅を購入してリノベーションする場合は、建物の劣化状況や耐震性能も把握したうえで計画を立てることが大切です。

(2)耐震補強を検討したい住宅の特徴

耐震補強を検討する際は、築年数だけでなく、建物の構造や過去の改修履歴、現在の劣化状況などを確認することが大切です。

特に、以下のような住宅では耐震性を詳しく確認しておきましょう。

・1981年5月31日以前に建築確認を受けた旧耐震基準の住宅
・築年数が経過した木造住宅、老朽化が進んでいる住宅
・増築や間取り変更などの改修を行った住宅
・過去に大きな地震の影響を受けた住宅
・基礎や外壁などにひび割れが見られる住宅

1981年5月31日以前に建築確認を受けた旧耐震基準の住宅は、新耐震基準の住宅と比べて構造計算上の耐震性能に差がある可能性があります。

また、築年数が経過した木造住宅では、柱や土台の劣化、雨漏りやシロアリ被害など、外観だけでは判断しにくい部分で劣化が進んでいるケースもあります。

ただし、上記の条件に当てはまるからといって、必ず耐震補強が必要になるわけではありません。

まずは耐震診断で建物の正確なコンディションを把握し、その結果を踏まえて必要な補強工事を検討しましょう。

(3)中古住宅購入時に押さえておきたい耐震性のポイント

中古住宅を購入してリノベーションを行う場合は、間取りや設備だけでなく、建物の耐震性能も確認することが重要です。

特に旧耐震基準で建てられた住宅を検討する場合は、耐震基準だけで判断せず、建物の構造や管理状態、耐震診断・耐震補強の実施状況などもあわせて確認しましょう。

事前に耐震性を把握しておくことで、購入後に想定外の補強費用が発生するのを防ぎ、必要な補強工事の内容や費用を踏まえたリノベーション計画を立てやすくなります。

中古マンションの築年数・耐震性について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
▸中古マンションは築年数何年くらいがおすすめ?寿命や耐震性も解説

2.リノベーションで耐震補強もするべき理由3選

リノベーションでは、間取りやデザインだけでなく、建物の状態に応じて耐震補強も検討することが大切です。

ここでは、リノベーションと同時に耐震補強を行う主な理由を3つ紹介します。

(1)地震被害を大幅に軽減できる
(2)資産価値の・将来の売却優位性 維持につながる
(3)リノベーションと同時に効率よく工事できる

(1)地震被害を大幅に軽減できる

日本では近い将来、大地震が予測されており、多くの人が防災グッズを準備して対策をしています。

耐震補強を行うことで、地震による建物の倒壊や損傷リスクの軽減が期待できます。

特に、1981年5月31日以前に建築確認を受けた旧耐震基準の住宅は、新耐震基準の住宅と比べて耐震性能に差がある可能性があります。

また、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)の調査でも、耐震診断を行った住宅の多くが現行の耐震基準を満たしていないことが報告されています。

リノベーションのタイミングで建物の状態を確認し、必要に応じて耐震補強を行うことで、住まいの快適性だけでなく安全性も高められます。

(2)資産価値・将来の売却優位性の維持につながる

耐震診断や耐震補強の実施履歴は、将来的に住宅を売却する際の重要な「資産価値の根拠」となります 。

特に旧耐震基準で建てられた住宅では、購入希望者が耐震性能を気にするケースがあります。

そのため、「耐震診断済み」「補強工事完了」といった明確な客観的データを示せれば 、購入希望者が建物の状態を判断しやすくなるため、売却時の評価につながる安心して検討できるため、相場より有利に売却を進められる 可能性があります。

将来的な売却や住み替えも考えている場合は、リノベーションとあわせて耐震性能を見直しておくとよいでしょう。

耐震補強による固定資産税への影響をさらに詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。
▸リノベーションで固定資産税は上がる?変わらない場合と下がる場合も紹介

(3)リノベーションと同時に効率よく工事できる

耐震補強は、リノベーションと同時に行うことで効率よく工事を進めやすくなります。

耐震補強では、壁の内部や床下などを補強するために、既存の壁や床を解体する場合があります。

リノベーションでも間取り変更や内装工事に伴って解体工事を行うため、同じタイミングで耐震補強を実施すれば、解体や復旧作業をまとめられ、別々に工事する場合と比べて工期や費用を抑えられる可能性があります。

さらに、一定の要件を満たす耐震改修では、所得税の控除や固定資産税の減額などの税制優遇を受けられる点も見逃せません。

なお、大規模なリノベーションの「フルリノベーション」について、以下の記事で詳しく解説しています。
▸ フルリノベーションとは?費用相場やメリット・デメリットを実例で解説

3.リノベーションで行う耐震補強工事の種類と費用相場

リノベーションで耐震補強を検討する際は、「どのような工事が必要なのか」「どれくらいの費用がかかるのか」が気になるポイントでしょう。

耐震補強工事には、基礎や壁、柱、屋根など、建物の状態に応じてさまざまな工法があり、工事内容や補強範囲によって費用も大きく異なります。

ここでは、耐震補強工事の費用相場と、代表的な5つの工事の種類について解説します。

(1)耐震補強工事の費用相場
(2)基礎の耐震補強
(3)壁部分の耐震補強
(4)柱部分の耐震補強
(5)屋根部分の耐震補強

(1)耐震補強工事の費用相場

耐震補強工事にかかる総額費用は、建物の築年数や劣化状況、補強範囲などによって異なりますが、一般的に150万円前後が目安です。

国土交通省の公表データによると、築50年・木造2階建て・延べ床面積約100㎡の住宅を耐震改修する場合、平均で「約224万円」かかるモデルケースが示されています 。

一方、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)の調査では、旧耐震基準住宅で約189万円、新耐震基準住宅で約152万円とされています。

旧耐震基準で建てられた住宅では、建物の状態によって基礎部分を含めた大規模な耐震改修が必要になるケースが多く、200万〜300万円を超えるなど高くなる傾向があります 。

そのため、耐震補強を検討する際は、まず耐震診断などで建物の状態を確認し、必要な補強範囲を正確に把握することが大切です。

(2)基礎の耐震補強

基礎の耐震補強とは、建物を支える基礎部分を補修・補強する工事で、費用相場は約20万~150万円です。

主な施工内容は以下のとおりです。

・湿気やシロアリ被害、地盤沈下などで傷んだ土台の補修・交換
・コンクリート基礎の補強
・コンクリート基礎のひび割れ補修(樹脂注入)
・アンカーボルトの設置・増設

軽微なひび割れの補修やアンカーボルトの増設などは比較的小規模な工事ですが、基礎全体の補強や土台の交換が必要な場合は工事の規模が大きくなり、費用や工期も増大します。

(3)壁部分の耐震補強

壁の耐震補強とは、壁の強度を高め、建物全体の耐震性を向上させる工事で、費用相場は約30万~150万円です。

主な施工内容は以下のとおりです。

・耐力壁の設置・補強
・壁の配置バランスの見直し
・耐震金物の設置

壁の耐震補強では、耐力壁を設置・補強するとともに、建物全体のバランスを考慮しながら壁の配置を見直します。

また、柱や土台との接合部を耐震金物で補強することで、地震の大きな揺れによる「引き抜き現象」や建物の歪みリスクを強力に防ぎます 。

(4)柱部分の耐震補強

柱の耐震補強とは、建物の骨組みとなる柱やその接合部の強度を高める工事で、費用相場は約20万~100万円です。 

主な施工内容は以下のとおりです。

・シロアリ・腐食で痛んだ柱の補修・交換
・柱頭・柱脚への耐震金物の設置

一般的には、耐震金物を設置して柱と梁、柱と土台などの接合部を補強します。

一方、シロアリ被害や腐食によって柱の劣化が進んでいる場合は、柱や梁をジャッキアップして差し替える大規模な補修が必要になることもあり、費用が高くなる点に注意が必要です 。

(5)屋根部分の耐震補強

屋根の耐震補強とは、屋根を軽量化して建物の重心を下げ、地震時に建物へかかる負担を軽減する工事で、費用相場は約80万~250万円です。 

主な施工内容は以下のとおりです。

・重い瓦屋根を軽量瓦や金属屋根、化粧スレートなどの軽量な屋根材へ葺き替える

瓦屋根などの重量のある屋根は、地震による揺れの影響を受けた際、建物にかかる負担が大きくなります。

そのため、瓦屋根などの重い屋根材から軽量な屋根材へ葺き替えることで建物全体の重心を低くし、地震時の揺れによる負担を軽減しやすくなります。ができます。

4.リノベーションで耐震補強をする流れ

耐震補強は、専門家による耐震診断を行い、その結果をもとに補強計画・設計、申請補助金等の手続き、工事の順に進めるのが一般的です。

特に注意したいのが補助金を利用する場合は、契約・着工前の申請が必要となるケースがあるため、必ず計画の初期の段階で自治体へ確認しておきましょう。

一般的な流れは以下のとおりです。

1.耐震診断を依頼する
2.耐震診断の結果をもとに補強計画・設計を行う
3.自治体へ補助金を申請し、交付決定を受ける(補助金を利用する場合)
4.契約後、耐震補強工事を行う
5.工事完了後に実績報告を行い、補助金を受領する(補助金を利用する場合)

まずは建築士などの専門家に耐震診断を依頼し、建物の耐震性能を確認し、その結果をもとに、必要な補強箇所や工事内容を整理し、補強計画を立てます。

補助金を利用する場合は、自治体の手続きに沿って申請を行い、必要な手続きを済ませてから契約・工事へ進みます。

工事では、住宅の状態に応じて基礎や壁、柱、屋根などを補強します。工事完了後は、補助金を利用する場合に実績報告書などの必要書類を自治体へ提出します。

補助金の対象要件や申請時期、必要書類は自治体によって異なりますので、必ず事前に自治体へ確認しておきましょう。

5.耐震補強のリノベーションで失敗しないためのポイント

耐震補強を行う際は、建物の状態を把握したうえで、住宅に合った工法や施工会社を選ぶことが大切です。

ここでは、耐震補強をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。

(1)住宅診断を事前に実施する
(2)戸建て・マンションでできる工事が異なることに注意する
(3)住宅に適した工法を提案できる会社を選ぶ
(4)補助金や税制優遇を活用する
(5)複数の会社を比較する

(1)住宅診断を事前に実施する

耐震補強を検討する際は、まず建物の状態を把握しましょう。

耐震性を確認するには「耐震診断」、建物全体の劣化状況を把握するには「住宅診断(ホームインスペクション)」が役立ちます。

耐震診断では建物の構造や耐震性能を確認し、補強の必要性を判断します。一方、住宅診断では、基礎や外壁、床の傾き、雨漏りなど、建物全体の劣化状況を調査します。

事前に建物の状態を可視化することで、必要な工事や補強範囲を検討しやすくなります。

なお、ホームインスペクションについて、以下の記事で詳しく解説しています。
▸ ホームインスペクション(住宅診断)は必要ない?新築・中古住宅それぞれ解説

(2)戸建て・マンションでできる工事が異なることに注意する

耐震補強は、戸建てとマンションで施工できる範囲が異なります。

戸建て住宅では、基礎や壁、柱、屋根など、建物の状態に応じて幅広い耐震補強を検討できます。

一方、マンションでは、柱・梁・耐力壁・外壁・基礎などの構造部分が共用部分に該当することが多く、個人の判断だけで工事を行えない場合があります。

マンションで耐震補強を検討する際は、管理規約や耐震診断の結果、過去の大規模修繕の内容などを確認しましょう。

中古マンションを購入してリノベーションする場合も、希望する工事が実施できるか事前に確認しておくことが大切です。

(3)住宅に適した工法を提案できる会社を選ぶ

耐震補強では、耐震診断の結果を踏まえ、住宅の状態や構造に適した工法を提案できる会社を選びましょう。

耐震金物による補強や耐力壁の増設、基礎の補強など、必要な工事は住宅の構造や劣化状況によって異なります。

そのため、特定の工法にこだわるのではなく、建物の状態や予算を踏まえて複数の方法を検討できる会社へ相談することが大切です。

リノベーションと同時に耐震補強を行う場合は、間取りやデザインとのバランスも含めて提案できる会社を選ぶと失敗がありません。

(4)補助金や税制優遇を活用する

耐震補強では、自治体の補助金や耐震改修に関する税制優遇制度を利用できる場合があります。

補助金は工事前の申請が必要となるケースがあるため、計画段階で利用できる制度を確認しておきましょう。

対象要件や申請時期は自治体によって異なるため、自治体や施工会社へ早めに確認することが大切です。

リフォーム・リノベーションで使える補助金については、以下の記事で詳しく解説しています。
▸ 【2026年最新版】リフォーム補助金徹底解説!対象条件と申請方法のポイント

(5)複数の会社を比較する

耐震補強を行う際は、複数のリノベーション会社に相談し、提案内容や見積もりを比較しましょう。

耐震補強は、住宅の築年数や構造、劣化状況によって必要な工事が異なるため、会社によって補強方法や見積もり内容に差が出る場合があります。

比較する際は、価格だけでなく、以下の点も確認しましょう。

・耐震補強やリノベーションの施工実績があるか
・耐震診断の結果を踏まえた提案になっているか
・必要な工事や補強範囲について分かりやすい説明があるか
・見積もりの工事内容や費用の内訳が明確か

複数社の提案を比較し、工事内容と費用の両面から納得できるパートナーを選びましょう。

リノベーション会社選びのポイントをさらに詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。
▸失敗しないリノベーション会社の選び方!確認すべきポイントと注意点を解説

6.リノベーションと耐震補強に関するよくある質問

ここでは、耐震補強を検討している方からよく寄せられる質問について、わかりやすく解説します。 

Q1:築何年なら耐震補強が必要ですか?

A. 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を受けた住宅は、耐震補強を検討することをおすすめします。

2026年時点では、おおよそ築45年以上の住宅が該当します。

これらの住宅は旧耐震基準で設計されており、新耐震基準と比べて耐震性能に差がある可能性があります。

一方、新耐震基準の住宅でも、経年劣化やシロアリ被害、大きな地震による損傷などによって耐震性能が低下している場合があります。

そのため、築年数はあくまで目安と考え、耐震診断で建物の状態を確認することが大切です。

なお、以下の記事で築年数ごとのマンションについて詳しく解説しています。
▸ 中古マンションは築年数何年くらいがおすすめ?寿命や耐震性も解説

Q2:マンションでも耐震補強はできますか?

A. マンションでも耐震補強はできますが、工事できる範囲には制限があります。

柱や梁、耐力壁、基礎などの構造部分は共用部分に該当することが多いため、原則として区分所有者が単独で耐震補強を行うことはできません。

そのため、マンションの耐震性を確認する際は、建築時期や耐震基準だけでなく、管理規約や管理組合による耐震診断の実施状況、耐震改修・大規模修繕の履歴なども確認しておくことが大切です。

Q3:耐震補強だけでも工事できますか?

A. はい、耐震補強のみの工事も可能です。

耐震診断の結果をもとに、基礎や壁、柱、屋根など、必要な箇所を補強することもできます。

ただし、耐震補強では壁や床を解体する場合があるため、内装リフォームや設備交換を予定している場合は、リノベーションと同時に施工することで、工期や費用を抑えやすくなる場合があります。

Q4:耐震補強すると資産価値は上がる?

A. 必ずしも資産価値が上がるとは限りませんが、売却時の評価につながる可能性があります。

耐震性が確認されている住宅は、購入希望者が安全性を判断する際の材料となり、売却時の安心材料になる場合があります。

また、一定の条件を満たす耐震改修では、地震保険料の割引や税制優遇を受けられる場合があります。

将来的な売却を考えている場合は、耐震補強が住宅の資産価値を維持するための一つの要素になるでしょう。

7.耐震補強の前に押さえておきたい用語解説

最後に、耐震補強をする前に理解しておきたい用語を解説します。

(1)旧耐震基準と新耐震基準
(2)耐震等級
(3)耐震・制震・免震について

(1)旧耐震基準と新耐震基準

耐震補強を検討するうえで、まず知っておきたいのが「旧耐震基準」と「新耐震基準」の違いです。

1978年の宮城県沖地震で多くの建物に被害が発生したことなどを受けて耐震基準が見直され、1981年6月1日に新耐震基準が施行されました。

旧耐震基準新耐震基準
対象となる建物1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物
耐震レベル震度5強程度の地震で倒壊しないことを想定震度6強~7程度の大規模地震でも倒壊・崩壊しないことを想定

旧耐震基準で建てられた住宅だからといって、一概に耐震性が低いとは限りません。

建物の構造や施工品質、劣化状況、耐震補強の有無などによって耐震性は異なるため、耐震診断を受けたうえで、必要に応じて耐震補強を検討するとよいでしょう。

(2)耐震等級

耐震等級とは、住宅の耐震性能を示す指標で、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく住宅性能表示制度で定められています。

耐震等級は1~3の3段階に分けられ、数字が大きいほど高い耐震性能を示します。

なお、「耐震等級0」は住宅性能表示制度で定められた正式な等級ではなく、一般的に耐震等級1相当の性能を満たしていない建物を表す際に使われることがあります。

等級強度のレベル
耐震等級1現行の建築基準法で求められる耐震性能を満たす水準
耐震等級2耐震等級1の1.25倍の地震力に耐えられる水準
耐震等級3耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられる水準

耐震等級1は、現行の建築基準法で求められる耐震性能を満たす水準で、耐震等級3が最も高い等級です。

既存住宅でも、建物の状態に応じた耐震補強を行うことで、耐震性能の向上を図ることができます。

また、住宅の耐震性能や認定状況などによっては、地震保険料の割引や税制優遇などを受けられる場合があります。

(3)耐震・制震・免震について

「耐震」「制震」「免震」は、いずれも地震から建物を守るための方法ですが、地震の揺れに対する仕組みが異なります。

耐震柱・梁・壁などの強度を高め、建物自体が地震の揺れに耐えられるようにする方法です。耐力壁や筋交いなどを設け、倒壊や損傷のリスクを軽減します。
制震建物に制震装置(ダンパー)などを設置し、地震の揺れを吸収・減衰させて建物への負担を軽減する方法です。
免震建物と地盤の間に免震装置を設置し、地震の揺れが建物へ伝わりにくくする方法です。

耐震・制震・免震は、それぞれ仕組みや適した建物が異なり、必要となる工事内容や費用も変わります。

既存住宅のリノベーションでは、建物の構造や状態を確認したうえで、どの方法が適しているかを検討することが大切です。

また、耐震補強とリノベーションを同時に行うことで、壁や床の解体・復旧作業をまとめられる場合があり、工期や費用を抑えやすくなる可能性があります。

リノベーションと耐震補強のご相談ならFINDへ

耐震補強は、住宅の状態によって必要な工事や費用が大きく異なります。

そのため、まずは住宅の耐震性や劣化状況を確認し、建物の状態に合ったリノベーション計画を立てることが大切です。

FINDでは、中古マンション・中古住宅の購入から、ホームインスペクション、リノベーション・リフォームの設計・施工までワンストップで対応しています。

住まいの状態を確認したうえで、お客様のライフスタイルやご予算に合わせたプランをご提案します。

「耐震補強が必要かわからない」「耐震性も考慮した住まいづくりをしたい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

海老澤 知絵

ライフディレクション事業部 設計チーム / 一級建築士 / 既存住宅状況調査技術者