フローリング 03 ~ Design & Accent ~
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2020.06.29 その他前回はフローリングの木材の種類をご紹介いたしましたが
今回はフローリングの種類についてお話します。
同じオークのフローリングでも種類が違うと見た目のイメージも異なり、
それぞれに、メリット・デメリットがあります。
また、お住いになる住宅によっても
フローリングの条件が異なることがあるので注意も必要です。
それでは、さっそく種類についてご紹介いたします。
大きくフローリングを分類すると無垢と複合の2種類に分けられます。
無垢材とは、丸太から切り出したそのままの状態。
自然のままの木材であるからこそ、品質も異なり、
一枚一枚が豊かな表情になることも特徴です。
無垢材の魅力は温かみのある質感とリラックス効果
そして、経年変化を楽しめるところです。
また、自然の無垢材は温度や湿度に敏感に反応するため
調湿機能があるといわれていますが、
極端な変化には、割れや反りが起こる可能性があります。
無垢材のデメリットを補うフローリングとしてつくられた複合フローリングは
複数の板を接着剤で張り合わせて合板をつくり、
表面にはオークやウォールナットなどの無垢材を薄くスライスしたものを張って仕上げます。
天然木を張った突板タイプのものには表情もありますが
無垢材に比べると経年変化は少なく、調湿作用もありません。
また、木の温かみや柔らかさといった部分は劣ってしまいます。
表面にシート/特殊な加工をされた化粧材を張った仕上げもあり
様々な機能性を持ち合わせ、複合の特徴を生かし
無垢材では難しい幅広の商品や床暖房対応のフローリングの種類も豊富です。
そして、フローリング材を決める際に重要なことは
集合住宅ではお互いに思いやりを持って生活するということ。
マンションなどでは床材に遮音性能を求められます。
なぜなら、床がコンクリートスラブの場合、どうしても階下に音が伝わっていくのが現実です。
というわけで、少し音と遮音についてのお話です。
音の伝わり方には2種類ありそれぞれ「固体音」と「空気音」と呼ばれています。
床で発生する衝撃音を「固体音」といい、
例えば、子供が飛び跳ねたり、ドスドスと歩いた足音やスプーンなどを落とした音などがあります。
また、人の声など空気中を伝わる音は「空気音」と言い、
こちらは、床ではなく穴や隙間から伝わる音になります。(防音室などの配慮が必要になる音です)
ここでは、床に関する「固体音」をみていきます。
「固体音」は細かく分けると2つタイプがあります。
どちらかといえば、軽い音を「軽量床衝撃音(LL)」は
スプーンなどを落とした時、椅子を引く音など。
もう1つは、重たい音で「重量床衝撃音(LH)」は
子供が飛び跳ねたり、スリッパの音など。
この2つのタイプのうち「軽量床衝撃音(LL)」を考慮してつくられたのが防音フローリング。
そして、上の階の衝撃音に対して、
どれだけ下の階に響くかで基準値(=L等級/L値)を設け、
数値(等級値)の小さい方(L-40⇔L-80の値で示す)が
より階下への遮音性能を持ち合わていることを表しています。
マンションのリノベーション・リフォームでよく聞く「LL-45」は
日本建築学会がマンションなどで推奨している等級。
実生活での体感する感覚で表すと、
・「軽量床衝撃音(LL)」 → 小さく聞こえる
・{重量床衝撃音(LH)」 → 聞こえるが意識することはない
つまり、上の階の生活が多少感じられる状態ではありますが、
軽量床衝撃音遮断性能(LL)の防音床では上から2番目の水準。
遮音性能としては1級ですぐれており、好ましい水準のフローリングです。
音に関するお話しをしたところで
マンション用に開発された床材、防音フローリングについてご説明します。
(無垢や複合フローリングで遮音性能を持たせる話は別の機会に)
防音フローリングの構造は複合フローリングのように
複数の板を組み合わせて床材を作り、
一番下にクッション材があるものが一般的です。
このクッション材が「固体音」を防いでくれる素材になります。
そのため、どうしても歩くとフカフカした印象になります。
また、仕上げ材が無垢の商品もあるのですが、
ツルっとした表情のものが多く、あまり自然な表情のものがありません。
デメリットが多いように感じますが、
無垢材や複合フリーリングに比べると下地から調整する必要がなくるため
施工費用を抑えられて、工期も短くなります。
また、天井高があまりないつくりの場合には床の高さを上げずに
施工できるのもメリットです。
フローリングの種類は2種類ではありますが、
木目の表情や質感などにこだわりがあったり、
自然な風合いと機能性を求めたりと様々なバリエーションがあります。
使う空間と目的を見極めて快適な暮らしになるフローリングを選びたいものですね。
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